夜勤・交代勤務の断食:どの時間帯に食べるか
かんたんな答え: 交代勤務の方は、食事ウィンドウを時計の時刻ではなく起床時刻に合わせ、日の出ではなく勤務に対して8時間に狭めてください。もっとも多い失敗は、「ウィンドウのなかだから」という理由で午前3時に食べることです。
夜勤・交代勤務の断食:どの時間帯に食べるか
一般的な断食の助言は、7:00に起き、デスクワークをし、19:00に夕食をとる人を前提にしています。標準的でないスケジュールで働く人——夜勤、交代勤務、遅番——は労働者の15〜20%と推定されますが、その枠組みは良くて役に立たず、悪ければ害になります。
交代勤務はそれ自体が体内時計を乱し、体重の増加、インスリン抵抗性、代謝の不調を招きます。不注意に行えば、断食はその問題を重ねてしまいます。正しく行えば、断食はスケジュールの乱れがあっても代謝の健康を取り戻すための、交代勤務の方にとってもっとも強い道具のひとつになります。
実際にうまくいくやり方を見ていきます。
交代勤務が代謝の問題を生む理由
体はおよそ24時間の内部の時計で動いており、それは光、食事の時間、活動によって調整されています。この体内時計の仕組みが、ホルモンの分泌される時間、消化管が食べ物を処理しやすい時間、インスリン感受性がもっとも高い時間を決めています。
夜勤で働く人は、生物学的な夜——体がホルモンの面で消化ではなく睡眠に備えている時間——に食べます。その結果、同じ食事でも午前2時に食べると、正午に食べたときより血糖の上がり方が大きく、インスリンの反応も大きくなります。これが慢性的に続くと、インスリン抵抗性、体重の増加、心血管リスクの上昇につながります。
交代勤務の方には、さらに重なった問題があります。ひとつのスケジュールに体が適応し始めたころに、スケジュールが変わるのです。この調整のくり返しが、体内時計を乱れたままにします。
断食は、体が食べ物を処理している総時間を減らし、深夜に食べる回数を減らすことで助けになります。そして、うまくやれば、代謝の面で有利な時間帯に食事をある程度固定することもできます。
実際に機能する4つの戦略
戦略1:時計の時刻ではなく起床時刻に食事を合わせる
勤務の開始時刻に関係なく12:00から20:00に食べるのではなく、起きた時刻を基準に食事ウィンドウを決めてください。夜勤のために16:00に起きるなら、食事ウィンドウは17:00から翌1:00になります。こうすれば時計の時刻が変わっても、断食のかたち(睡眠と起床後の最初の数時間を断食で通す)は一定に保たれます。断食計算ツールは起床と就寝の時刻からそのウィンドウを組み立てるので、昼夜が逆でも日勤と同じようにきれいな結果が出ます。
このやり方は固定の夜勤で機能します。交代勤務では、スケジュールが変わるたびにウィンドウを調整する必要がありますが、「起きたあとの時間に食べ、残りは断食する」という形は変わりません。
戦略2:勤務に対して8時間に狭める
どの勤務であっても、もっとも意識がはっきりして活動的な時間帯に重なる8時間のウィンドウのなかで食事をすべて済ませることを目指してください。19:00から翌7:00の夜勤なら、19:00から翌3:00(勤務の前半)のウィンドウのほうが、23:00から翌7:00(代謝の面で問題の多い深夜の時間帯)より優れています。
勤務の早い時間帯——もっとも意識がはっきりし、インスリンの反応がもっとも効率的な時間——に食べるほうが、同じ勤務のなかでも遅く食べるより一貫して良い結果になります。食事ウィンドウ・プランナーは、そのウィンドウに食事を配置し、大半の食べ物が前半に来るようにするのに役立ちます。
戦略3:体内時計に合わせる——可能なら日中に食べる
固定の夜勤で、ある程度の調整に耐えられる人にとって、これがもっとも効果の大きい戦略です。夜勤中に食べるのではなく、勤務が終わってすぐ(7:00ごろ)眠り、13:00〜14:00に起き、13:00から19:00に食べ、その後は夜勤と睡眠の時間を断食で通します。
これは最初の2〜3週間、夜勤中に空腹をこらえるということで、実際に大変です。代謝の見返りは大きく、体内時計が食べ物を予期している日中の時間帯に食べることになり、同じ食事でも血糖の調節が良くなり、インスリンの反応が小さくなります。
すべての人にできることではありません。ただ、恒常的な夜勤で代謝の健康を本気で考えている人には、適応の期間をかける価値があります。
戦略4:交代勤務では時計の時刻を固定する
交代勤務では、時計の時刻で一定のウィンドウ(たとえば12:00から20:00)をひとつ決め、勤務にかかわらずそれを保ちます。日勤の日にはぴったり合います。夜勤の日には睡眠と起床の前後に食べることになり、理想的ではありませんが、午前3時に食べるよりは優れています。
一定であること自体に利点があります。タイミングが体内時計にとって最適でなくても、体は少なくともいつ食べ物が来るかを知っています。時間帯と代謝への影響については体内時計に合わせた断食を読んでください。
避けるべきこと
「ウィンドウのなかだから」という理由で午前3時に食べること。 大事なのは食事の長さだけでなく、時間帯です。0時から4時のあいだに食べることは、技術的には正しい食事ウィンドウのなかであっても、同じものを早い時間に食べる場合より代謝の結果を悪くします。夜勤中でまだ食べていないなら、断食が長くなっても、最初の食事を睡眠のあとまで先延ばしするほうが良い選択です。
都合で朝食を抜き、夜に食べすぎること。 交代勤務の方の多くは、断食が意図するのと逆のかたちに行き着きます。日中(眠っている時間)に断食し、夜のあいだにたくさん食べるのです。このパターンは紙の上では断食に見えますが、生理的には正反対に働きます。
カフェインに頼った食べ方で埋め合わせること。 夜勤で眠気をこらえるためのエナジードリンクやコーヒーはコルチゾールを上げ、断食を予定より早く終わらせる空腹を招くことがあります。勤務の前半のカフェインは問題ありません。眠る予定の4〜6時間前のカフェインは回復を妨げます。
勤務の型ごとの組み方
固定の日勤(6:00〜14:00、7:00〜15:00): 12:00から20:00の食事ウィンドウで標準の16:8がよく機能します。代謝の面でもっとも有利な状況です。
固定の夜勤(22:00〜6:00、23:00〜7:00): 14:00から22:00の食事ウィンドウを目指してください(勤務が始まる前に食べ、勤務と睡眠のあいだは断食します)。最初の数週間は代謝の面できついものの、食事を日中に合わせられます。
交代勤務(1週間ごと、3日ごとなど): 時計の時刻で固定したウィンドウが、もっとも続けやすいやり方です。夜勤の週は代謝の効率が下がることを受け入れ、最適化より一定であることを優先してください。
遅番(14:00〜22:00): 16:00から24:00のウィンドウで機能します。勤務前に食べられるなら12:00から20:00のほうが優れています。可能なら22:00以降には食べないでください。
交代のパターンは、時間と同じくらい曜日が効いてくる唯一の場合です。断食スケジュール・プランナーはその両方を設定できます。ウィンドウを選び、勤務のある曜日だけにチェックを入れれば、残りの週は隠されるのではなく休みの日として表に出ます。
食事の用意が壁になる忙しいスケジュールについては、長く続けるための断食が手間を減らす計画のしかたを扱っています。
勤務の途中でどうしても食べる必要があるとき
「午前3時に食べない」は正しい規則ですが、12時間勤務には合わない助言です。勤務前の食事だけで乗り切れない人はいますし、9時間目に破る規則は、守れる計画より悪いものです。
生物学的な夜に食べなければならないなら、少なく、タンパク質を食べてください。炭水化物は正午より午前3時のほうが血糖の上がり方が大きく長く続くので、その時間帯のパスタ一皿は、得るものより代償のほうが大きくなります。ゆで卵、ナッツ、チーズ、無糖のギリシャヨーグルト、スライスした鶏肉なら役目を果たします。血糖を大きく揺らさずに空腹をやわらげ、帰宅したときに飢えて2回目の夕食を食べてから眠る、という流れを防いでくれます。
量もタイミングと同じくらい大事です。勤務中の間食は食事ではなく、つなぎとして扱ってください。1日の食べ物の大半は勤務前の食事に寄せ、どうしてもまかなえない時間のために少しだけ残しておきます。ここでも食事ウィンドウ・プランナーが役に立ちます。ウィンドウの食べ物のうちどれだけが、いちばん置きたくない後半に残っているかが見えるからです。
これらすべての例外がひとつあります。まだ食べておらず、勤務がもうすぐ終わるなら、最初の食事を勤務のあとまで送ってください。あと2時間待って眠ったあとに食べるほうが、5:00に食べてそのまま眠ろうとするより良い選択です。
日中の睡眠を守る
睡眠が悪いと、断食が積み上げた代謝の成果は帳消しになります。睡眠不足はグレリンを上げ、レプチンを鈍らせ、コルチゾールを上げ、インスリン感受性を悪くします。交代勤務の方が断食で守ろうとしている、まさにその4つです。日中の睡眠が悪いことは、よく設計された食事ウィンドウを無意味にするいちばん速い方法です。
遮光カーテンと耳栓は、夜勤のある生活では追加の贅沢ではありません。それ自体が対策です。勤務のあとは決まった手順で体を落ち着かせ、時計のなりゆきではなく就寝の合図として体が読み取れるようにしてください。眠る2時間前の大きな食事や炭水化物の多い食事は避けてください。睡眠を分断し、1日のうち最悪の時点に食べ物を置くことになります。
もうひとつのてこがカフェインです。よく効き、効果が続くより長く体内に残ります。勤務の前半までにとどめ、眠る予定の6時間前にはやめてください。先に睡眠を立て直すと、1週間ほどで断食ウィンドウが楽に感じられるようになります。多くの人が試す順番の、ちょうど逆です。
よくある質問
断食は夜勤による体重増加に効きますか
効きます。ただし仕組みが大事です。断食は食べる総時間を減らし、深夜に食べる量を抑えます。体内時計の乱れを完全に打ち消すわけではありませんが、その主要な原因のひとつ——生物学的な夜に長時間食べ続けること——をはっきり減らします。
休みの日も同じ断食ウィンドウを保つべきですか
理想としては、そうです。休みの日に食事ウィンドウを大きくずらし(人との食事、普通の昼間の食事)、また夜勤の時間帯に戻すと、体内時計の乱れを重ねる「社会的時差ぼけ」が生まれます。折り合いをつけるなら、休みの日のずれは2〜3時間までにしてください。
16:8で十分ですか、それとも交代勤務ではもっと長く断食すべきですか
16:8は妥当な出発点です。交代勤務の方にとっては、断食を延ばすことより、食事ウィンドウの質と時間帯のほうが効きます。時間帯の合った16:8は、時間帯の悪い20:4に勝ります。
夜勤のあいだずっと断食できますか
これをうまくやっている人はいます。とくに、数週間かけて適応した固定の夜勤の方です。多くの人にとって、最初から続けられるものではありません。空腹は勤務の12〜14時間目あたりで山を迎え、そこを食べずに越えるにはかなりの適応が要ります。少しずつ積み上げてください。まず勤務の後半の間食をやめ、次に最後の食事を少しずつ早めていきます。その途中で使える手は、空腹への対処にまとめてあります。