18:6断食のやり方:16:8から2時間増やす価値はあるのか
かんたんな答え: 18:6は、毎日の断食を18時間に延ばし、食事ウィンドウを6時間にするやり方です。16:8から増えたこの2時間が脂肪の燃焼を深め、オートファジーの初期の動きを強める可能性があります。人気の16:8と、より負担の大きい20:4のあいだの、しっかりした中間地点です。
あと2時間を足す理由
16:8をしばらく続けてきました。無理がなく、楽にすら感じます。そこで思うわけです。18時間まで延ばしたら意味のある違いが出るのか、それとも要らない空腹が2時間増えるだけなのか。
正直な答えは、目的によります。ただし体のなかで起きることははっきりしています。この2時間は、思っているより効きます。
16時間の時点で、多くの人は肝臓のグリコーゲンを使い切り、脂肪の燃焼が増えた状態に入っています。18時間になれば、その状態がさらに2時間ほど続いたことになり、数週間から数か月では大きく積み上がります。それ以上に大事なのは、18時間あたりから細胞の掃除の働きが本格的になっていくと考えられていることです。
de CaboとMattsonが2019年にThe New England Journal of Medicineで行ったレビューは、断食の代謝面の効果はある範囲のなかで長さに応じて大きくなる、と述べています。ある点までは、断食ウィンドウが長いほど、インスリン感受性、脂肪の燃焼、細胞のストレスへの強さに対する効果がはっきりします。18:6は、その曲線の実りの多い中ほどにあります。
18:6の実際
組み立てはほかの時間制限食と同じです。6時間の食事ウィンドウを選び、残りの18時間を断食します。
よく選ばれる時間帯です。
- 12時〜18時 — 昼食と早めの夕食
- 13時〜19時 — 少し遅らせた形で、夜の人との食事にも収まります
- 11時〜17時 — 早めに食べたい方向けに、前へ寄せた形
18:6の人の多くは、ウィンドウのなかで2食とり、ときどき軽いものを足します。6時間で3食も不可能ではありませんが、急かされる感じがあり、心地よくはありません。
断食中の決まりはほかと同じです。水、ブラックコーヒー、何も入れないお茶だけ。カロリーは入れません。
増えた2時間が体にすること
脂肪の燃焼が深くなる
16時間の時点で、脂肪の燃焼は始まってはいますが、まだ立ち上がりの途中です。16時間から18時間は、脂肪組織から脂肪酸を取り出す動きがさらに増えていく時間です。Heilbronnら(2005)がThe American Journal of Clinical Nutritionで示した研究では、脂肪の燃焼の速さは断食が長くなるほど段階的に上がり、12時間から24時間のあいだで目立って速まりました。
毎日1か月続ければ、この2時間ぶんの高まった脂肪燃焼が積み上がり、意味のある差になります。16:8にくらべておよそ60時間ぶんの上乗せにあたります。それが数週間で何になるかは、断食の結果が出るまでの期間にまとめています。
オートファジーの初期の信号
オートファジー、つまり傷んだタンパク質や細胞小器官を分解して作り直す働きは、断食の効果のなかでもっとも研究されているもののひとつです。ヒトではっきりしたオートファジーが起きるにはもっと長い断食(24時間以上)が要るとみられますが、それを始める分子レベルの信号は、短い断食のあいだから出ています。
Alirezaeiら(2010)が雑誌Autophagyで示した研究では、マウスで断食によるオートファジーの指標が24時間後にはっきり増えました。ただし、その信号の連鎖はもっと早く始まります。18時間の時点では、オートファジーの上流にあるAMPKの活性化とmTORの抑制が、16時間の時点よりはっきり出ています。その切り替わりが自分の場合いつ始まるかは、最後の食事、活動量、年齢からオートファジー計算ツールが見積もります。くわしくはオートファジーの解説をご覧ください。
インスリン感受性の改善
毎日の断食が長いほど、インスリン値が元の水準にとどまる時間が延びます。インスリンの低い時間が続くことで、長い目でインスリン感受性が高まります。Suttonら(2018)は、体重が減らなくても、断食の時間を長くとった時間制限食が、糖尿病の一歩手前の男性のインスリン感受性とβ細胞の反応を改善したことを示しました。
18:6が向いている人
18:6は誰にでも向くわけではありませんが、次のような人にはとくによく効きます。
16:8で止まってしまった人。 16:8で体重の減りが止まったり、代謝の指標が改善しなくなったりしたなら、18:6へ延ばすことで、食事を大きく変えずに進みを取り戻せます。
もともと1日2食が好みの人。 間食をあまりしない人、昼食と夕食(または朝食と昼食)だけで満足できる人には、6時間のウィンドウが自然に収まります。
体つきを変えたい人。 脂肪の燃焼が長く続くことは、除脂肪体重を保ちながら体脂肪を減らしたい人、とくに筋力トレーニングと組み合わせる人にとって効きます。くわしくは減量ガイドをご覧ください。
極端にせずにもう少し先へ進みたい経験者。 18:6は、20:4やOMADほど人づきあいや段取りに響かせずに、16:8より少し多くを返します。
16:8から18:6への移り方
16:8がすでに無理なくできているなら、移行は単純です。
案1:最初の食事を1週間だけ1時間、そのあと2時間遅らせる。 16:8のウィンドウが12時から20時なら、1週間は最初の食事を13時にして(17:7)、その次に14時にします(18:6)。
案2:ウィンドウを早く閉じる。 最初の食事の時刻は変えず、夕食を2時間早めます。早い時間帯のウィンドウが代謝面でよい結果につながるという体内時計の研究にも沿う形になります。
案3:そのまま18:6へ。 16:8に慣れていて、16時間の時点で問題ないなら、2時間延ばすだけで、段階を踏まずにこなせることがほとんどです。
大事なのは、この一歩を踏み出す前に16:8が本当に楽になっていることです。15時間目をこらえて過ごしている段階なら、時間を足しても助けにはなりません。
決める前に18:6の一日を時刻の上で見たいなら、断食スケジュール・プランナーが一週間の各日に6時間のウィンドウを描き、ひと月ぶんをカレンダーのファイルとして渡します。
6時間のウィンドウを使いこなす
6時間で必要な栄養をとるには、少し計画が要ります。
タンパク質を優先する。 2食しかないので、目標(活動的な人で体重1 kgあたり1.6〜2.2 g)に届かせるには意識が要ります。1食あたり40〜50 gを狙ってください。
質のよい脂質を抜かない。 脂質はカロリーが高く満足感もあるので、短いウィンドウで必要なエネルギーを入れるのに役立ちます。アボカド、ナッツ、オリーブオイル、脂ののった魚がよい選択です。
大きいほうの食事を先に置く。 食事ウィンドウの早いうちに量の多い食事をとるほうが、満足感と代謝面の結果によいという研究があります。ウィンドウが12時から18時なら、昼食を大きいほうにしてください。
食事を先に作っておく。 ウィンドウが短いとき、その1時間を料理に使いたくはありません。まとめて作っておくと、18:6はぐっと続けやすくなります。食事ウィンドウ・プランナーが一日のカロリーを2食に振り分けるので、何を用意すればよいかが分かります。
よくある心配
カロリーは足りますか
18:6でいちばんもっともな心配がこれです。体をよく動かす人や、必要なカロリーが多い人(1日2,500 kcalを超える人)にとって、2食で十分な栄養を入れるのは難しくなります。エネルギー、トレーニングの調子、体重の推移を見てください。思ったより速く体重が落ちる、いつもだるいという場合は、カロリーの高い食品を増やすか、16:8のほうが合っていないかを考えてください。
18時間の断食中に運動してもいいですか
かまいませんが、時間帯が大事です。できれば断食ウィンドウの終わりごろにトレーニングを置いて、そのあとすぐ食べられるようにしてください。中くらいの強度なら空腹時のトレーニングはおおむね安全ですが、高強度や重い筋力トレーニングでは、終わって1時間以内に燃料が入るほうがよくなります。
18:6は長く続けても安全ですか
時間制限食についていまある証拠では、18:6までのやり方は、栄養が足りているかぎり健康な成人には安全とされています。ただし18:6そのものを長期に調べた研究は限られています。いちばん賢明なのは、健康の指標を見ながら、栄養を十分にとり、持病があるなら医師や医療専門職に相談することです。
Fastedにできること
Fastedは18:6を組み込みのプロトコルとして持っているので、ひとタップでタイマーを始められます。連続記録を残すので、長い断食に慣れていくあいだも一貫性を保てます。Proの段にある体重記録で、増やした時間が結果につながっているかを確かめられます。Fastedに食事記録はありません。栄養について残せるのは1日1回のタンパク質と食物繊維のグラム数だけですが、6時間のウィンドウがそのどちらかを静かに削っていないかを知るには足ります。インサイトの画面は、断食の長さと一貫性のパターンを時間の流れとして示します。
よくある質問
18:6は16:8よりはっきり優れていますか?
差は劇的ではなく、少しずつのものです。脂肪の燃焼が深くなり、オートファジーの信号が強くなり、それが時間とともに積み上がります。16:8がうまくいっていて続けられているなら、急いで変える理由はありません。もっと欲しくて、無理なくこなせるなら、18:6は進む価値のある一段です。
18:6では何食とればいいですか?
多くの人は2食です。2食に軽いものを足す人もいます。6時間で3食も理屈のうえでは可能ですが、たいていは心地よくなく、現実的でもありません。
18:6は毎日やってもいいですか?
かまいません。16:8と同じく、18:6も毎日行う前提の形です。人と食べる日やトレーニングの重い日は16:8、それ以外の日は18:6と使い分ける人もいますし、それはまったく妥当なやり方です。
18:6で筋肉は落ちますか?
十分なタンパク質をとり、筋力トレーニングを続けていれば落ちません。Moroら(2016)のトレーニングをしている男性を対象にした研究では、8時間のウィンドウにカロリーを集めても除脂肪体重は保たれました。6時間のウィンドウではタンパク質の分け方にもう少し注意が要りますが、それ自体が筋肉を落とすわけではありません。
18:6にいちばんよい時間帯はどれですか?
いちばんよいのは、生活と人づきあいに収まる時間帯です。代謝だけを見れば、早い時間帯(17時か18時までに食べ終える形)のほうが体内時計に合うぶん有利かもしれません。実際の使い勝手では、昼食と夕食の両方が入る13時から19時がいちばん人気です。